ナレッジ共有とは?社内で進まない理由と進め方|AIエージェントと回すやり方
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7日間無料で試すナレッジ共有とは、社員一人ひとりが持っている仕事のやり方・判断の理由・よく聞かれることへの答えを、ほかの人が読んで使える形で残し、社内で回すことです。AIエージェントを仕事で使う会社では、残したナレッジを人だけでなくAIも読んで、そのとおりに作業します。
要点
- 共有したいナレッジは「やり方」「経緯」「答え」の3種類で、置き場を分けると探しやすくなります
- 進まない原因の多くは、書く時間がない・見つからない・古くなる・読まれているか分からない、の4つです
- AIエージェントに下書きと更新を任せると、書く手間が減り、AIが読んだ回数で使われているかも分かります
- 最初は、毎回同じ説明をしている仕事を1つ選んで残すところから始めます
ナレッジ共有とは:ナレッジマネジメント・社内wikiとの違い
ナレッジ(knowledge)は、仕事で使える知識や経験のことです。マニュアルのように文字になっている知識を形式知、ベテランの勘やコツのように本人の頭の中にしかない知識を暗黙知と呼びます。ナレッジ共有は、この暗黙知をできるだけ言葉にして、ほかの人が使えるようにする取り組みです。
近い言葉との違いは次のとおりです。
| 言葉 | 指すもの |
|---|---|
| ナレッジ共有 | 知識を人から人へ渡す日々の動き |
| ナレッジマネジメント | 共有を含めて、知識を集め・整理し・使い・直す全体の仕組みと経営の考え方 |
| 社内wiki | 知識を書いて置いておく場所(道具)の1つ |
社内wikiを入れただけでは、ナレッジ共有は進みません。書く人・読む人・直す人が回って、はじめて共有になります。人とAIが同じ文脈を読む仕組みまで広げた考え方はカンパニーブレインとはで説明しています。
共有したいナレッジの3種類
社内で共有したいナレッジは、だいたい次の3つに分かれます。種類ごとに置き場を決めておくと、書く人も探す人も迷いません。
| 種類 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
| やり方 | くり返す作業の手順 | 請求書の発行、LPの作り方 |
| 経緯 | 決めたことと理由 | 価格を変えた理由、見送った案 |
| 答え | よく聞かれることへの答え方 | 商談でよく出る質問と答え |
やり方は手順書やナレッジの1件として、経緯はその仕事(案件やプロジェクト)のそばに、答えは回答集として残すのが基本です。経緯を手順書に混ぜると、手順が長くなって読まれなくなります。

ナレッジ共有が進まない理由
ナレッジ共有が進まない理由は、意識の問題として語られがちですが、実際には仕組みで解けるものが多くあります。
| 理由 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 書く時間がない | 忙しい人ほど書かない | 話す・見せるだけで下書きができる流れにする |
| 見つからない | 書いてあるのに同じ質問が来る | 置き場を種類ごとに決め、「いつ使うか」を書く |
| 古くなる | 古い手順で作業して失敗する | 直す人を決め、更新の履歴が残る場所に置く |
| 読まれているか分からない | 書いた人の手応えがなく続かない | 読まれた回数や使われた場面が見えるようにする |
もう1つよく挙がるのが評価の問題です。ナレッジを書いても評価に入らないと、書く人は増えません。書いた人の名前が残り、どれだけ使われたかが見える状態にしておくと、評価の材料にもしやすくなります。
ナレッジ共有の進め方5ステップ
- 対象を1つ選ぶ。 「新人が毎回聞いてくる」「あの人が休むと止まる」仕事を1つ選びます。全部を一度に集めようとすると、洗い出しで終わります。
- 置き場と書き方を決める。 やり方・経緯・答えのどれかを決め、1件の形(名前、いつ使うか、中身)をそろえます。
- 本人に話してもらい、下書きを作る。 担当者に作業を見せながら話してもらい、文字起こしやメモから下書きを作ります。ここはAIに任せられます。
- 本人が直し、ほかの人が1回使ってみる。 迷った所を書き足します。この時点で「言っていなかった例外」が見つかることが多いです。
- 直す人とタイミングを決める。 ツールやルールが変わった時に、その場で直す人を決めます。
手順書の作り方と、引き継ぎで抜けやすい中身は属人化をAIで解消する方法で詳しく扱っています。
AIエージェントがいると、ナレッジ共有の何が変わるか
Claude CodeやCodexのようなAIエージェントが社内のナレッジを読めるようになると、ナレッジ共有の重い所がかなり軽くなります。
| 場面 | これまで | AIエージェントがいると |
|---|---|---|
| 書く | 担当者が時間を取って文章にする | 「今のやり方を残して」と頼むとAIが下書きする |
| 探す | 検索して、読んで、自分でやる | AIが探して読み、そのやり方で作業する |
| 直す | 気づいた人が直すまで古いまま | 「直して」と頼むとAIが直し、履歴が残る |
| 使われているか | 分からない | AIが読んだ回数で分かる |
大きな違いは、ナレッジが「読むもの」から「AIがそのとおりに動くもの」になることです。書いた手順がそのまま作業に使われるので、書く意味が見えやすくなります。

ただし、AIが書いた下書きが正しいかどうかは、人が確かめます。判断の基準や例外は、本人が読んで直す工程を残してください。
ナレッジ共有ツールの選び方
ナレッジ共有ツールを選ぶ時は、機能の数より、次の観点で今の困りごとに合うかを見ます。
- 探しやすさ。 名前だけでなく本文や「いつ使うか」でも探せるか、タグやフォルダで絞れるか
- 見られる範囲。 部署や人ごとに、読める・直せるを分けられるか。社外の人に見せる方法があるか
- 更新の履歴。 誰がいつどこを変えたかが残り、前の版に戻せるか
- 仕事とのつながり。 ナレッジが、それを使う案件やタスクのそばから開けるか
- AIから読めるか。 MCPなどでAIエージェントから読み書きでき、その時の権限が人と同じ範囲に収まるか
社内の資料や議事録をまとめて置く場所も要ります。Addnessでは、資料・議事録・録画はドライブに、くり返す手順はナレッジに置いています。ドライブの機能はナレッジ管理・共有のAIドライブにまとめています。
Addnessでナレッジ共有を進めるやり方
Addness(アドネス)は、チームとAIが同じ脳を共有する「カンパニーブレイン」です。ゴール・やること・仕事の経緯・成果物を一か所に置き、Claude Code・Codex・CursorなどMCP対応のAIエージェントがその文脈を読んで、相談から実行まで仕事を進めます。ナレッジ共有では、3種類を次の場所に置きます。
| 種類 | Addnessでの置き場 |
|---|---|
| やり方 | ナレッジ(名前・いつ使う・やり方で1件) |
| 経緯 | ゴールの「理想」「メモ」とコメント |
| 答え | ナレッジ(回答集として1件) |
| 資料・議事録 | ドライブ、ゴールのリソース |
AIに頼んでナレッジに残す
AddnessとつないだAIに、次のように頼みます。
今やった請求書の発行の手順を、Addnessのナレッジに残して。
いつ使うかを1行で書いて、例外の対応も分けて書いて。
AIが名前・いつ使う・やり方をまとめて、ナレッジを1件作ります。次に似た仕事を頼むと、AIがそのナレッジを探して読み、同じやり方で進めます。AddnessにつないだAIは、仕事を始める時にナレッジを探し、終えた時に残す価値のあるやり方を書くよう、Addnessから指示されています。AIのつなぎ方はAddness MCPのつなぎ方にあります。
画面から作ることもできます。PCではサイドバーの「その他」→「その他の機能」→「ナレッジ」を開き、「ナレッジを追加」を押します。
使う仕事のそばに結びつける
ゴール詳細の「ナレッジ」の欄で「追加」を押すと、そのゴールにナレッジを結びつけられます。AIがゴールを読む時は、結びついたナレッジも一緒に読みます。上のゴールに結びつけたナレッジは、下のゴールにも「上のゴールから」として並ぶので、部署のゴールに結びつければ、その下の仕事すべてで使われます。
読まれているか・古くないかを見る
ナレッジの右側の「AI が読んだ」には、AIが読んだ回数と直近20件の履歴(いつ・どのAIが・誰のAIか・どのゴールのためか)が出ます。画面で開いただけでは数えないので、実際に仕事で使われているかが分かります。
直すたびに版が1つ増え、「更新の履歴」に誰が(AIを含む)・いつ・どこを変えたかが残ります。前の版を見て「この版に戻す」で戻すこともできます。
見られる範囲を決める
作ったナレッジは、組織のみんなが読めます。「共有」で、共有したメンバーだけが読める形に変えたり、メンバーごとに「読める」「編集できる」を付けたりできます。共有の画面で「組織の外の人にも読めるようにする」をオンにすると、ログインなしで読める公開リンクもできます。
何段階もある仕事の進め方は、ナレッジ1件より、ゴールのツリーごと型にするほうが渡しやすくなります。進め方の段取りはテンプレートに、個々の手順の中身はナレッジに置きます。
社内の事例:商談の議事録44本から、営業の回答集を作った
Addnessを運営するアドネス株式会社でも、営業の答え方をこの形で共有しています。商談の議事録はAddnessの議事録Botで取ってあり、まず営業3人分の議事録をAIに読ませて、よくある質問と、うまくいった答え方をまとめてもらいました。AIは44本を約16分で読み、まとめをもとにAddnessのナレッジに営業の回答集を作りました。
その後は、毎日7時にAIが前の日の商談の議事録を読み、新しく出た質問と答え方を回答集に書き足しています。営業は商談の前に、自分のAIに「この質問、回答集だとどう答える?」と聞くだけです。全員が同じ回答集を読むので、誰が聞かれても同じ答えになります。詳しくは「【AIが全自動】商談の議事録をAIが読んで、営業の改善まで【Addness使いこなし事例 vol.7】」をご覧ください。
社内からの質問への返信にも、同じ回答集を使っています。マーケティングの担当者宛てに届く「お客様にこう聞かれたけど、どう答えればいい?」という質問は、AIが回答集やヘルプで裏付けを取れるものだけを担当者の名前で返し、判断が要るものは本人のToDoに回しています(「部下や他部署からのチャット対応をAIで自動化【Addness使いこなし事例 vol.8】」)。ほかの部署の使い方は実例紹介にもあります。
よくある質問
ナレッジ共有とナレッジマネジメントの違いは何ですか?
ナレッジ共有は、知識を人から人へ渡す動きそのものです。ナレッジマネジメントは、共有を含めて、知識を集め・整理し・使い・直す仕組み全体と、それを経営に活かす考え方を指します。
ナレッジ共有を社内に定着させるにはどうすればよいですか?
書く手間を減らすことと、使われていることが見えるようにすることの2つが大事です。担当者が話すだけで下書きができる流れを作り、読まれた回数や使われた場面を書いた人に返します。最初から全社で始めず、1つの仕事から広げてください。
社内wikiとナレッジ共有ツールは何が違いますか?
社内wikiは、自由にページを書いて置く道具です。ナレッジ共有ツールは、それに加えて検索、権限、更新の履歴、案件とのつながりなど、知識を回すための機能を持つものを指すことが多いです。どちらを選ぶ場合も、置いたあとに誰が直すかを決めておく必要があります。
AIにナレッジを書かせても大丈夫ですか?
下書きをAIに任せるのは問題ありませんが、正しいかどうかは人が確かめます。録画や話した内容にないことは、AIに推測で埋めさせず「要確認」と残すよう頼むと、確かめる所がはっきりします。
社外秘のナレッジを、AIに読ませても大丈夫ですか?
Addnessでは、つないだAIが行う操作は、操作した本人の権限の範囲に限られます。ナレッジごとに読める人を絞ることもできます。データの扱いはセキュリティにまとめています。
ナレッジ共有は何から始めればよいですか?
毎回同じ説明をしている仕事を1つ選び、その手順を1件残すところから始めます。1件目は完璧を目指さず、ほかの人に1回使ってもらって直すほうが早く形になります。
毎回説明している仕事を1つ、ナレッジに残す
まずは、新しく入った人に毎回説明している仕事を1つ選び、AIに「今のやり方をナレッジに残して」と頼んでみてください。Addnessを始める手順ははじめ方にあります。料金は料金プランで確かめられます。
チームで使い始めたい会社には、無料の導入支援があります。今の仕事の進め方を伺い、最初に残すナレッジと、AIに任せる仕事を1つ決めるところまで一緒に進めます。申し込みは導入支援の相談フォームからどうぞ。
※この記事は2026年10月16日時点の情報です。Addnessは日々アップデートしているので、画面や手順が今と少し違うことがあります。
この記事を書いた人
アドネス株式会社 マーケティング 竹内翼
Addnessのマーケティング責任者。150人規模の会社で人事責任者も務めました。
