ゴールツリーとは?目標を細分化して今日のToDoまで落とす作り方と例

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要点

  • ゴールツリーは、いちばん大きな目標を上に置き、子ゴールへ分けて、末端に今日のToDoが来るように親子でつないだ木です。
  • 作り方は「理想を1文で書く → 最初の関門を見つける → こなせる大きさまで割る → 担当と期日を入れる → 結果を見て足す」の順です。
  • 最初から全部を描き切らず、見えている1〜2個の関門だけを子ゴールにして、結果が返ってきたら次を足します。
  • KPIツリーが数字を式で分けるのに対し、ゴールツリーは「どうなっていれば達成か」という状態と行動で分けます。

ゴールツリーとは、いちばん大きな目標を木の上に置き、それを達成するための子ゴールへ細分化していき、いちばん下に今日手を動かすToDoが来るように、目標と行動を親子でつないだ図のことです。上から下へたどると「何をすればよいか」が分かり、下から上へたどると「このToDoは何のためか」が分かります。

目標を立てても、日々の行動に落とし込めないまま月末を迎え、目標達成から遠ざかることはよくあります。原因の多くは、目標と今日のToDoのあいだの段がつながっていないことです。この記事では、ゴールツリーの考え方と、紙やホワイトボードでも作れる手順、具体的な例を説明します。後半では、私たちアドネス社が使っているAddness(アドネス)での作り方も紹介します。

なお、制約理論(TOC)の思考プロセスでも、ゴールの下に達成に欠かせない条件を並べる図を「ゴールツリー」と呼ぶことがあります。この記事では、それも含めた広い意味で、目標を子ゴールに分けて行動までつなぐ木を扱います。

ゴールツリーの考え方

上から読むと「どうやるか」、下から読むと「なぜやるか」

ゴールツリーでは、どの親子にも同じ関係が成り立つように作ります。親から子へ降りる時は「この親を達成するには、何がそろえばよいか」を考え、子から親へ上がる時は「この子は何のためにあるか」の答えが親になります。

たとえば「今期、新規のお客さまと30社契約している」の下に「商談を毎月40件つくれている」があり、さらにその下に「既存のお客さまに紹介をお願いする候補のリストを作る」があるとします。リストを作る担当者は、それが商談を増やすため、ひいては今期の契約のためだと、ツリーを見るだけで分かります。

図:ゴールツリーは上から読むと「どうやるか」、下から読むと「なぜやるか」になる。例は「今期、新規のお客さまと30社契約している」→「商談を毎月40件つくれている」→「紹介をお願いする候補のリストを作る」で、上の段は状態、いちばん下は行動で書く。

ゴールは「目指す状態」で書く

ツリーの各段は、作業の名前よりも「どうなっていれば達成か」という状態で書くと、分けやすくなります。「営業を頑張る」は状態になっていないので、達成したかを誰も判定できません。「売上月5万円を3ヶ月続けている」なら、誰が見ても判定できます。

いちばん下の段だけは、「見込み客10人にヒアリングする」のように動詞で終わる行動になります。上の段は状態、下の段は行動、と覚えておくと書きやすくなります。

どの段でも、理想と現在の差を埋めている

ゴールツリーのどの段にも、「理想(達成された時の状態)」と「現在(今どこまで来ているか)」があり、その差を埋めるために子ゴールがあります。会社全体の目標も、今日出すメール1本も、形は同じです。アドネス社の講座では、理想と現在の差を埋めていく回り方を「Goal Loop」と呼び、仕事はその入れ子になっていると説明しています(AI組織活用マスター講座 第2章)。

この見方をすると、ツリーは一度作って終わりの計画表ではなくなります。下の段の結果が返ってくるたびに現在が変わり、次に足す子ゴールや、場合によっては上の段の理想そのものを書き直します。

ゴールツリーとKPIツリー・ロジックツリーの違い

目標を木の形で分ける方法はいくつかあり、名前が似ているので混ざりやすい所です。違いは「何を分けるか」にあります。

方法何を分けるか親と子の関係向いている場面
ゴールツリー目標を、子ゴールと行動に子がそろうと親が達成に近づく目標を今日の行動まで落とし込む。数字にしにくい目標も扱える
KPIツリー数字の目標(KGI)を、それを支える数字(KPI)に掛け算・足し算などの式でつながるどの数字を動かせば上の数字が動くかを見る
ロジックツリー問題や問いを、原因や解決策に漏れなく重複なく分ける原因の切り分けや、打ち手の洗い出し
WBS(作業分解構成図)決まった成果物を、作業に作業を全部足すと成果物になるやることが決まっているプロジェクトの段取り
マインドマップ1つのテーマから連想した考えを決まった関係はない考えを広げる段階のメモ

KPIツリーとの違いは、とくに迷いやすいところです。KPIツリーは「売上=客数×客単価」のように、数字を式で分けます。どの数字が伸び悩んでいるかを見つけるには向いていますが、「客単価を上げる」から先の、誰が今日何をするかまでは描きません。ゴールツリーは、数字の目標も「採用の仕組みが回っている」のような数字にしにくい目標も同じように扱い、最後は担当者の行動まで降ります。

ロジックツリーとの違いは、使う場面にあります。ロジックツリーは、問題を原因に分けたり、課題を打ち手に分けたりして、漏れなく考えるための道具です。ゴールツリーは、そうして選んだ打ち手を、誰がいつやるかまで目標とつないで残し、結果が返るたびに書き足していきます。

実際には、KPIツリーで「どの数字を動かすか」を決め、その数字を上げることをゴールにしてゴールツリーで行動まで分ける、という組み合わせがよく合います。

ゴールツリーの作り方:目標を細分化する5つの手順

紙でもホワイトボードでも、同じ手順で作れます。

  1. いちばん上のゴールを、理想の状態として1文で書く。 期限と、達成を判定できる言葉を入れます。「副業を頑張る」ではなく「売上月5万円を3ヶ月続けている」のように書きます。
  2. 最初の関門を見つける。 理想と今の状態を比べて、いちばん先に越えなければならないことを子ゴールにします。全部を洗い出す必要はなく、見えている1〜2個で十分です。上の例なら「最初の1件を受注する」が最初の関門です。
  3. こなせる大きさまで割る。 子ゴールを、さらに子ゴールに分けます。自分(またはAI)が実際に手を動かせる大きさになったら止めます。「最初の1件を受注する」の下に「見込み客10人にヒアリングする」が来れば、もう動けます。
  4. いちばん下のゴールに、責任者と期日を入れる。 誰がいつまでにやるかが決まって、初めてToDoになります。チームで作る時は、責任者を1人に決めます。
  5. 結果が返ってきたら、次の関門を足す。 ヒアリングの結果が出たら、それをもとに次の子ゴールを足します。結果を見て、上の段の理想が現実と合っていないと分かったら、理想のほうを書き直します。

手順2と5は、作り始めの人がいちばん迷う所です。ツリーを先に描き切ろうとすると、最初の結果が返ってきた時点で下の段の多くが古くなります。目標から逆算して分けることと、今の手持ちから積み上げることの両方を使い、見えている所から少しずつ伸ばしていくと続きます。

図:ゴールツリーの作り方5つの手順。理想を1文で書く、最初の関門を見つける、こなせる大きさまで割る、責任者と期日を入れる、結果を見て次の関門を足す。最初から全部を描き切らない。

分解をやめる目安

次のどれにも当てはまったら、それ以上は分けなくて大丈夫です。

  • 動詞で終わる1文で書ける
  • 責任者と期日を決められる
  • 今日か明日、着手できる

逆に、責任者を決めようとして「誰がやるか分からない」と感じたら、まだ大きすぎます。もう1段分けるか、「やり方を調べる」「誰に頼むかを決める」を子ゴールにします。調べることや決めることも、立派な子ゴールです。

つまずきやすい所

ゴールツリーがうまく回らない時は、だいたい次のどれかが起きています。

  • 上の段が手段になっている。 「SNSを始める」を目標にすると、その下は作業しか並びません。「SNS経由の問い合わせが月10件ある」のように、手段の先にある状態を上に置きます。
  • 子ゴールが親とつながっていない。 子ゴールを全部達成しても親が達成されない時は、足りない子ゴールがあります。親を見ながら「これがそろえば達成と言えるか」を確かめます。
  • 作ったきり見ない。 ツリーは結果に合わせて育てるものです。週に1回など、決まったタイミングで「止まっている枝」と「もう要らない枝」を見直します。

ゴールツリーの例

例1:営業チームの今期の目標

いちばん上に数字の目標を置き、そこから担当者の今日の行動まで降ろした例です。

今期、新規のお客さまと30社契約している
├─ 商談を毎月40件つくれている
│   ├─ 既存のお客さまからの紹介が月10件ある
│   │   └─ 紹介をお願いする候補のリストを作る(佐藤・今週金曜)
│   └─ 展示会の出展を決めている
│       └─ 出展できる展示会を3つ比べる(鈴木・来週水曜)
└─ 商談から契約まで進む割合が上がっている
    └─ 直近で失注した10件の理由を商談記録から洗い出す(田中・明日)

「商談から契約まで進む割合」は、KPIツリーで見ている数字でもあります。数字はKPIツリーで追い、その数字を動かす行動をゴールツリーで決める、という組み合わせの例です。

例2:新規事業の立ち上げ

先が読めない仕事では、最初に越えるべきことだけを子ゴールにして、結果が返るたびに次を足します。

新サービスに、お金を払って使い続けるお客さまが10社いる
└─ 「この課題にお金を払う」と言う会社が見つかっている   ← 最初の関門
    ├─ 想定するお客さまに近い会社10社に話を聞く
    └─ 聞いた内容を、課題ごとに整理する

ここでは、作る機能や価格の決め方はまだ子ゴールにしません。10社の話を聞いた結果によって、次の関門が変わるからです。

例3:個人の目標

一人で使う時も、作り方は同じです。

副業の売上が、月5万円を3ヶ月続けている
└─ 最初の1件を受注する   ← 最初の関門
    └─ 見込み客10人にヒアリングする(今週中)

個人の場合は、末端の行動に期日を入れたら、あとは毎日その末端を片付けていきます。1件受注できたら、その経験をもとに「月5万円に届く本数を決める」のような次の関門を足します。

手で作るか、AIと作るか

ゴールツリーは、紙と鉛筆でも作れます。最初の1本は、AIを使わずに自分の手で書いてみると、目標を状態で書く感覚や、どこで分けるのをやめるかの感覚がつかめます。

慣れてきたら、分解の下書きをAIに手伝ってもらうと速くなります。目標と今の状況をAIに話すと、子ゴールの案や抜けている枝を出してくれます。ただし、どの目標を選ぶか、理想をどこに置くかは、人が決めます。AIが出した案は、上の「分解をやめる目安」で確かめてから採用します。

Addnessでゴールツリーを作るやり方

Addnessは、チームとAIが同じ情報を共有して仕事を進めるためのワークスペースです。ゴール・ToDo・仕事の経緯・成果物を一か所に置き、Claude Code・Codex・CursorなどMCP対応のAIエージェントがその文脈を読んで仕事を進めます。Addnessでは、ToDoも目標もすべて「ゴール」として扱い、それを親子でつないだものをゴールツリーと呼んでいます。上の5つの手順は、Addnessでは次のように進めます。

1. いちばん上のゴールを置く

サイドバーの「ゴール」からゴールページを開きます。組織のいちばん上のゴール(最上位ゴール)は1つの組織に1つだけで、ここに会社や部門の目標を置き、その下にプロジェクトを子ゴールとして並べます。

2. 子ゴールを足していく

ゴールの行の「…」から「子ゴールを追加」を選ぶと、そのゴールの下に子ゴールができます。タイトルを編集している時にEnterを押すと、続けて次のゴールを入力できます。PCでは行を別の行の上にドラッグするとその子に、スマホでは行を右へスワイプすると1段下の階層になります。

3. 「理想」を書く

各ゴールには、ゴール詳細ページの「理想」の欄に、達成された時の状態を書きます。背景や決めたことは「メモ」に書きます。ここに書いた理想とメモは、MCPでつないだAIがそのゴールで作業する時に読む内容になります。

4. 責任者と期日を入れ、今やるものを選ぶ

いちばん下のゴールには、「…」の「担当者・メンバー」で責任者を、「期日を設定」で期日を入れます。期日は行の右端のバッジに「今日」「あと◯日」「◯日超過」と出ます。

今取り組むものは、ゴールページの「すべてのToDoを見る」を開き、行頭の「+」で「今やるべきToDo」に入れます。行頭のステータスボタンで、未着手 → 実行中 → 完了と進めます。期日が今日でも、今やるべきToDoには自動では入らないので、今やるものは自分で選びます。

5. ツリー全体を見直す

ゴール詳細ページを開くと、そのゴールから下のツリーが階層のまま見えます。担当者のアイコンに黄色の点(停滞)や赤い点(期限切れ)が付いていれば、その配下に止まっている枝があります。「完了を表示」で、過去7日間やすべての完了済みゴールもツリーに含めて見られます。

もうやらない枝は、「…」から「アーカイブ」で外せます。消えるわけではないので、あとから戻せます。見直しをAIに任せたい時は、ゴール詳細の「ウィジェットを追加」から「ゴール見直し」を足すと、動き・不足・次の一手をAIが見直して通知します。

AIと一緒に分解する

自分で分けるのが難しい時は、ゴールの行の✦(「AIに依頼する」)から「壁打ちする」を選びます。AIが問いかけながら、子ゴールの案を理想つきで一覧にして見せ、OKしたものだけが作られます。AIに分解を任せる進め方は、ここでは深入りしません。使い方はゴール・タスク・KPIの機能紹介とヘルプのゴールページで詳しく説明しています。

うまくいったツリーは、テンプレートにする

一度うまくいったツリーは、「…」の「その他の操作」から「テンプレートとして保存」で型にできます。次からは、同じ形のツリーをまとめて追加できます。

アドネス社では、マーケティング責任者のLPの作り方を、AIが11の手順のツリーにまとめてテンプレートにしました。手順を知らない別の担当者がそのテンプレートを入れてAIに進めてもらったところ、17時20分に着手して18時30分には公開できています(note:マーケ責任者のLPの作り方をテンプレートにした【Addness使いこなし事例 vol.9】)。テンプレートの作り方はテンプレート・ルーティンの機能紹介にあります。

数字の目標とつなぐ

数字を追うゴールには、「…」の「KPIを設定する」で数字(KPI)を結びつけられます。数字同士の関係は、KPI定義を親子で並べるKPIツリーで見ます。ゴールツリーで行動を、KPIツリーで数字を見る、という使い分けです。

考えを広げる段階では、マインドマップで書き出してから、ノードを右クリックして「AIでゴール化」を選ぶと、選んだ枝をゴールとして追加できます。

料金(2026年10月時点)

ゴールツリーは、いちばん安いStarterから使えます。KPIツリーとマインドマップはFocus以上です。

プラン月払い(1人あたり)年払い(1人あたり)ゴールツリーまわりで使えるもの
Starter$4.99月払いのみゴールツリー・テンプレート・AIエージェント接続(MCP)
Pro$19$190Starterの全機能に加えて、アプリ内のAI
Focus$39$390Proの全機能に加えて、KPIツリー・マインドマップ
Unlimited$69$690Focusの全機能

Pro以上の月払いは7日間無料で試せます。プランごとの違いは料金ページをご覧ください。

よくある質問

ゴールツリーとは何ですか?

いちばん大きな目標を上に置き、子ゴールへ分けて、いちばん下に今日の行動が来るように親子でつないだ木です。下から上へたどると、そのToDoが何のためにあるかが分かります。

ゴールツリーとKPIツリーは何が違いますか?

KPIツリーは、数字の目標を、それを支える数字に式で分けます。ゴールツリーは、目標を状態と行動で分け、最後は担当者の行動まで降ります。数字はKPIツリーで追い、その数字を動かす行動をゴールツリーで決めると、両方を生かせます。

どこまで細かく分解すればよいですか?

動詞で終わる1文で書けて、責任者と期日を決められ、今日か明日に着手できる大きさまでです。

最初から全部の枝を作るべきですか?

作らなくて大丈夫です。見えている1〜2個の関門だけを子ゴールにし、結果が返ってきたら次を足します。先に描き切ると、最初の結果が出た時点で多くの枝が古くなります。

個人の目標にも使えますか?

使えます。副業や資格の勉強のような個人の目標も、理想を1文で書き、最初の関門から行動まで分ける手順は同じです。

AIに分解を任せてもよいですか?

下書きや抜けている枝の指摘は、AIに手伝ってもらうと速くなります。どの目標を選び、理想をどこに置くかは、人が決めます。Addnessでは、ゴールの行の「AIに依頼する」から「壁打ちする」を選ぶと、AIの案のうちOKしたものだけが作られます。

始めるには

まずは今期の目標を1つ選び、この記事の5つの手順で、紙に最初の関門まで書いてみてください。そのままチームで動かしたくなったら、Addnessのはじめ方から、いちばん上のゴールと最初の子ゴールを置けます。

会社の目標をどう分ければよいか迷う時は、無料の導入支援でご相談ください。担当者が、最初のゴールの置き方から一緒に考えます。Addnessがどんなサービスかを先に知りたい方は、Addnessとはをどうぞ。

※画面の名前と料金は2026年10月時点のものです。Addnessは日々更新しているため、画面が少し違うことがあります。

この記事を書いた人

アドネス株式会社 マーケティング 竹内翼

Addnessのマーケティング責任者。150人規模の会社で人事責任者も務めました。